管理人の日々徒然&ジャンルごった煮二次創作SSアリ
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結局書いてしまったよ。
「バトルスピリッツブレイブ」(略してBSBと勝手につけた)の二次創作!
弾まゐ前提でやってます。
(公式ですから!)
……興味ない人は無視してくれていいですから!
私が好きなだけなので。
ではでは、続きから。
「バトルスピリッツブレイブ」(略してBSBと勝手につけた)の二次創作!
弾まゐ前提でやってます。
(公式ですから!)
……興味ない人は無視してくれていいですから!
私が好きなだけなので。
ではでは、続きから。
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【安息の刻(とき)】
剣蔵から送られてきたトラクタービーム発射装置が完成するまで、「麗しのソフィア号」は一時の休息をとっていた。
「アンジュたちがそんなプログラムを?」
「ああ……ただ、それがうまくいくかどうかまではわからない」
「そうか」
艦内の食堂でクラッキーは先ほどの剣蔵たちとの通信の内容をダンに説明していた。
ダンは淡々とクラッキーの話を聞いていた。
そんな彼を見て、クラッキーはふと不安になった。まさかダンには破滅願望でもあるのではないかと。
もしくは自己犠牲心の塊と化しているのではないか。
この未来の世界が、自分たちコアの光主と異界王とのバトルの結果で出来上がったものだから自分が責任をとらねばならないと思っているのか。
そんなことを考えているのならば何がなんでも止めなくてはならない。
「ダン、誰だって誰かの犠牲によって成り立った平和をすんなりと受け入れたくはないんだ。もちろん、僕もね」
心なしか厳しさの増したクラッキーの表情にダンは苦笑した。
「わかっているさ」
長い付き合いだ。
クラッキーの言いたいことを察したダンはその気持ちがありがたかった。
テーブルの上に無造作に置かれた拳に力が入る。
「俺はただ確率の高い方法をとっているだけだ。バトルフィールドで神々の砲台の引き鉄を引けるのは、俺か……バローネしかいないだろう」
そう言って肩をすくめる。
「他に確率の高い奴がいればそっちにまかせるだけだ。だけど……それならば俺がこの時代に呼ばれるわけがない」
「……そうだね」
ダンは頑固だ。
こうと決めたらテコでも動かない。
昔から変わらない。
この諦めの悪さが、ひたむきなまでのまっすぐさが、誰に対しても変わらない優しさが世界を救うのか。
傲慢で自分勝手なように見えるのに、不思議と人を惹きつけ、誰もが彼を信じようとする。
「僕も、だな……」
「ん? 何か言ったか?」
「いいや」
言いたいことがあったはずなのに、言わなくてもいいかと思った。
きっと、自分が言いたいことなんてダンはわかっているに決まっている。
おそらくは、まゐのことも――
フッと思い出し笑いを浮かべたクラッキーにダンは怪訝そうな顔をした。
「クラッキー?」
「いや……まゐも年頃の可愛いベイベだったんだなと思っただけだよ」
「なんでまゐに話が飛ぶんだ?」
正直、ちょっぴり羨ましいと思ったのと、まさか彼女がと驚いたのも事実だ。
「二年前はクールでドライだと思ってたけど、みんなの前で愛の告白をするとは思わなかったよ」
ダンを失いたくない、ずっと一緒にいたいと、バトルをしてまでも彼を止めようとするほどにまゐの思いが強かったとは思わなかった。
「……まゐはそう振舞ってただけで、もともと優しくて面倒見はよかったぞ」
「うん、そうだけどね……。でも、ダン。君、今華麗に無視してくれたけど、愛の告白をしてくれた彼女に対して、何か言うことはないのかい?」
クラッキーの顔はいつの間にかソフィア号の艦長の顔ではなく、ダンの友人としての顔つきになっていた。
「言うことって…」
「愛しいベイベに言うことなんてたくさんあるじゃないか」
「たくさん?」
ダンは何か考える素振りをしたが、すぐに顔を背けて頬杖をついた。
ふて腐れているようにも見える。
「言うことならもう言った。それに俺はおまえみたいに口がうまくないんだ。それに……」
ボソボソとダンらしくなく呟かれた言葉はかろうじて耳に届いた。
「おやおや、ごちそうさま」
微かに赤くなっている耳は見られたくないだろうとクラッキーは立ち上がる。
食堂を出るときに陰に隠れていた人物を見つけ、こっそりと彼女にだけ聞こえるように言った。
「俺が言わなくても、まゐはちゃんとわかってる。だってさ」
ヒラリと軽く手を振ってその場を後にする。
数歩歩いてから振り返ると長い髪が食堂の中へ消えていった。
「恋人たちに、しばしの安息を……かな」
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弾まゐともいいますが、前作のコアの光主の色をとって赤紫ともいいます。
ダンが赤のコアの光主、まゐが紫のコアの光主だからなのです。
【安息の刻(とき)】
剣蔵から送られてきたトラクタービーム発射装置が完成するまで、「麗しのソフィア号」は一時の休息をとっていた。
「アンジュたちがそんなプログラムを?」
「ああ……ただ、それがうまくいくかどうかまではわからない」
「そうか」
艦内の食堂でクラッキーは先ほどの剣蔵たちとの通信の内容をダンに説明していた。
ダンは淡々とクラッキーの話を聞いていた。
そんな彼を見て、クラッキーはふと不安になった。まさかダンには破滅願望でもあるのではないかと。
もしくは自己犠牲心の塊と化しているのではないか。
この未来の世界が、自分たちコアの光主と異界王とのバトルの結果で出来上がったものだから自分が責任をとらねばならないと思っているのか。
そんなことを考えているのならば何がなんでも止めなくてはならない。
「ダン、誰だって誰かの犠牲によって成り立った平和をすんなりと受け入れたくはないんだ。もちろん、僕もね」
心なしか厳しさの増したクラッキーの表情にダンは苦笑した。
「わかっているさ」
長い付き合いだ。
クラッキーの言いたいことを察したダンはその気持ちがありがたかった。
テーブルの上に無造作に置かれた拳に力が入る。
「俺はただ確率の高い方法をとっているだけだ。バトルフィールドで神々の砲台の引き鉄を引けるのは、俺か……バローネしかいないだろう」
そう言って肩をすくめる。
「他に確率の高い奴がいればそっちにまかせるだけだ。だけど……それならば俺がこの時代に呼ばれるわけがない」
「……そうだね」
ダンは頑固だ。
こうと決めたらテコでも動かない。
昔から変わらない。
この諦めの悪さが、ひたむきなまでのまっすぐさが、誰に対しても変わらない優しさが世界を救うのか。
傲慢で自分勝手なように見えるのに、不思議と人を惹きつけ、誰もが彼を信じようとする。
「僕も、だな……」
「ん? 何か言ったか?」
「いいや」
言いたいことがあったはずなのに、言わなくてもいいかと思った。
きっと、自分が言いたいことなんてダンはわかっているに決まっている。
おそらくは、まゐのことも――
フッと思い出し笑いを浮かべたクラッキーにダンは怪訝そうな顔をした。
「クラッキー?」
「いや……まゐも年頃の可愛いベイベだったんだなと思っただけだよ」
「なんでまゐに話が飛ぶんだ?」
正直、ちょっぴり羨ましいと思ったのと、まさか彼女がと驚いたのも事実だ。
「二年前はクールでドライだと思ってたけど、みんなの前で愛の告白をするとは思わなかったよ」
ダンを失いたくない、ずっと一緒にいたいと、バトルをしてまでも彼を止めようとするほどにまゐの思いが強かったとは思わなかった。
「……まゐはそう振舞ってただけで、もともと優しくて面倒見はよかったぞ」
「うん、そうだけどね……。でも、ダン。君、今華麗に無視してくれたけど、愛の告白をしてくれた彼女に対して、何か言うことはないのかい?」
クラッキーの顔はいつの間にかソフィア号の艦長の顔ではなく、ダンの友人としての顔つきになっていた。
「言うことって…」
「愛しいベイベに言うことなんてたくさんあるじゃないか」
「たくさん?」
ダンは何か考える素振りをしたが、すぐに顔を背けて頬杖をついた。
ふて腐れているようにも見える。
「言うことならもう言った。それに俺はおまえみたいに口がうまくないんだ。それに……」
ボソボソとダンらしくなく呟かれた言葉はかろうじて耳に届いた。
「おやおや、ごちそうさま」
微かに赤くなっている耳は見られたくないだろうとクラッキーは立ち上がる。
食堂を出るときに陰に隠れていた人物を見つけ、こっそりと彼女にだけ聞こえるように言った。
「俺が言わなくても、まゐはちゃんとわかってる。だってさ」
ヒラリと軽く手を振ってその場を後にする。
数歩歩いてから振り返ると長い髪が食堂の中へ消えていった。
「恋人たちに、しばしの安息を……かな」
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弾まゐともいいますが、前作のコアの光主の色をとって赤紫ともいいます。
ダンが赤のコアの光主、まゐが紫のコアの光主だからなのです。
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